学生の皆さんへ
学生の皆さんへ
宮内による講演会動画(YouTube,京大OCW,一般向け)
当研究室への進学を希望する皆さんへ
エネルギー理工学研究所 機能物性工学研究分野(宮内研)は、量子効果が顕著に現れるナノスケール・量子物質に関するエネルギー科学研究を推進するために、2021年4月に新たに発足した研究分野です。
大学院エネルギー科学研究科エネルギー応用科学専攻の協力講座として、修士および博士課程の学生を受け入れています。エネルギー応用科学専攻での分野名は、エネルギー材料物理(O-9)分野となります。
これから当研究室に参加する学生の皆さんは、これまでの物質にはないナノスケール・量子物質ならではの驚異的な物性や機能を自身の手で解明する研究、そういう物質を作る世界初の手法を自らの手で開拓する研究、これまでに私たちが見出してきた新物性・機能によって初めて実現できる革新的なエネルギー変換技術の研究などを行い、成果が得られた場合には、国内・国際学会で発表し、最終的に特許を取得したり国際誌に論文を投稿し、その成果の価値を世に問います。
論文が出版され、その内容が世界中の科学者によって受け入れられれば、皆さんが研究室で過ごす間に自分自身の実験や考察によって見出した、あなたが世界で一番最初に触れることができた新しい「この世界のひとかけらの真実」に関する情報は、半永久的に人類の財産となり、人々がその先の未来を築いていく上での礎となっていきます。
正直に言いますと、そのような価値ある発見や発明の瞬間というのはそう簡単には訪れません。ただ、粘り強く研究を続け、運よくそういう瞬間に巡り会えたときには、間違いなく生涯忘れられない、いくらお金を積んでも買えない素晴らしい科学的発見・技術的な壁の超越の喜びが味わえると思います。 また、最先端の研究で世界と渡り合う実践経験は、大学院の研究ならではの醍醐味でしょう。真剣に取り組めば取り組むほど、どんな座学の勉強よりも、皆さんを遥かな高みへと成長させてくれるはずです。
皆さんも、私たちと一緒に真剣に研究を楽しんで、科学の歴史の1ページに、自身の掴んだとっておきの新情報を書き加えてみませんか?
当研究室での研究に興味のある方は、宮内教授まで、メール、電話などでご連絡ください。研究室見学は随時受け付けています。
よくある質問への回答
宇治キャンパスに通うために、近くに引っ越す必要はありますか?
大学院生の多くは、京阪の出町柳駅から中書島駅の間の駅の近くに住んでいます。吉田キャンパスと宇治キャンパスの間には連絡バスが定期運行していますので、 すでに現在吉田キャンパス(出町柳駅)の近くにお住まいの方は、特に引っ越す必要はありません。京阪宇治線は常に空いているのであまり苦にならないと思います。 M1の後期からは徐々に授業も少なくなるので、引っ越す人もいるようです。はじめて京都に住む方の場合、全国的に有名な酒どころで歴史的な情緒もある中書島や伏見桃山なども、個人的にはお勧めです (多くの酒蔵がありますので、休日には”お酒の自由研究”も可能です)。 宇治キャンパスの最寄駅は、京阪黄檗駅とJR黄檗駅です。JR奈良線も空いていますし、最寄りのJR黄檗駅から京都駅まで最短19分程度ですので、京都駅利用が多い人は、JR奈良線沿線も候補です。
コアタイムはありますか?
特に指定していません。大学院生は大人なので、責任を持って自身のスケジュール管理していただければ結構です。 ただし、安全管理上、実験を行う場合には、原則として教職員の勤務時間帯に行っていただきます。
大学院生の典型的な生活スケジュールを教えてください
スケジュールは人それぞれですが、以下に一例を示します。M1前期は午前中は吉田キャンパス中心、午後は 宇治キャンパス中心のスケジュールで過ごします。M1後期から、徐々に研究の比率が増えていきます。 M2以降になると、ほとんどの時間を宇治キャンパスで過ごすようになります。注)「たまき亭」は、宇治キャンパスの 正面にある、全国区で有名なパン屋です。たまき亭のパンをいつでも食べられる、というのは、宇治キャンパスの密かな利点です。
学部で学んだ分野と違っても大丈夫ですか?
当研究室では、理学(物理・化学)と工学(機械・電気・応用物理)の様々な分野を横断するような学際的な テーマの研究が行われています。したがって、どの学部出身者であっても、スタートラインは皆さんある意味同じです。 例えば、物理系の学部出身者であれば、光物性など、物性物理よりのテーマ、工学系であれば、太陽光や太陽熱利用など、応用を視野に入れたテーマ、 熱化学系であれば、化学気相成長などの物質合成よりのテーマがありますが、それぞれが深く関連しているので、結局分野横断的な理解が必要になります。これまでの分野に近いテーマに 取り組むのも良いですし、心機一転、新しい分野に足を踏み出してもらっても結構です。研究に必要な知識について輪講なども行っています。
研究室のモットーはなんですか?
学生のみなさんには、まずは、とにかくサイエンスを、研究を、学問をすることを楽しんでもらいたいと思っています。 もちろん、その「楽しさ」というのは単にふざけてわいわい、ということではなく、真剣に取り組んだ先にある充実感を伴う「楽しさ」です。 誰でも、何かに夢中になって、気がついたら一瞬で時間が過ぎていた、という体験があると思います。そういう没頭した、充実した時間を 過ごしてもらいたいと願っています。夢中で取り組める人は、苦しんでやっている人よりもはるかに伸びますし、楽しいと思えることをやっている方が健康にも良いです。 新しいことを考えたり、誰も見たことのないものを見たり、誰も知らなかったことがわかることは、人間にとっての原始的な喜びですから、 研究とは本来、楽しいものです。したがって、もしも、やっていることが楽しくない、と感じたら、何か、問題のある 状態だということです。そういう場合は、一緒に解決に努力しますので、すぐにスタッフに相談することを推奨しています。
課外活動に参加できますか?
学業と両立できている限り、特に制限することはありません。20代の若い時間は、後から振り返ると一瞬ですから、有効に使ってください。 学生のうちに様々な経験をすることを推奨します。研究に必要な知識はもちろんですが、それ以外の読書などもたくさんしてください。
どのような学会に参加できますか?
成果が出た場合には、国内外の様々な学会に参加します。 どの学会で発表するかは成果の内容に応じて決めますが、国内だと、ナノ物質関連であれば、 フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会、応用物理学会などが多いです。物理系のテーマで 結果が出た場合は、物理学会に行くこともあります。熱工学関連では、伝熱学会などもあります。 海外については、コロナ禍の影響で海外に行きづらい状況が続いていますが、教員は、ECS(米国電気化学会, 米国各地) NT(ナノチューブと低次元物質に関する国際会議, 大陸持ち回り)、A3(新物質に関するアジア3国間の会議, 日中韓持ち回り)、IWEPNM(新物質の電子物性に関する国際会議, オーストリア)、 APS(米国物理学会, 米国各地)、Pacifichem(環太平洋国際化学会議, ハワイ(5年に1回))等に行くことが多いです。 材料関連で、MRS(米国材料学会, ボストン)に出て発表を行った学生もいました。成果とやる気があれば、積極的に海外で発表していただきたいと考えています。
学振(DC/PD)に応募できますか?(博士課程進学者/PD向け)
当研究室で博士課程進学/博士研究員としての研究を希望する場合、学振への応募を推奨しています。 これまでに宮内が指導した学生に関しては、高い採択実績があります。